オリジナルメカクシ団
私、ベッドに座った時初めて『柔らかい』って思った。 ふかふかで、今までにない楽しさが心を埋め尽くした。 食べ物を食べた時初めて『美味しい』と思ったり、『マズい』って思ったりした。 他にも『辛い』とか『甘い』とか『苦い』も思った。 でもこれだけ…
「気づいてほしい」「でも気づいたら面倒」「彼を傷つけたくない」「でもこの手で歪む顔が見たい」「だって彼は」「だって私は」「…何してるの?弱いくせに」「…」「あ、でも強くもないかあ」「…」嗚呼、もう明日が来なければいいのに。
「え…何それ…」「いや、何それって…七夕よ。たーなーばーたー」そんなに強調しなくても、一回言ってもらえればわかる。「ラフィーも、何かお願い事かけばいいよ。叶うかも」銀色の綺麗なのか綺麗じゃないのかわからない少女から細長くて青い、小さな紙切れを…
『もう一度、どうかもう一度御再考を!!』『煩い!!!お前も死にたいのか!!!!』『貴方が御再考されるのならば、私の命など…どうでも良いのです!!!』『煩い煩い!!!もう聞きたくない!!!』何故、わかってくれないのか。何故なのだろう。この、生…
こんにちは。暇人のようなクズハです。最近思う事がありまして。「エナちゃん、マカロン食べる?」「わーい!食べるー!ついでにラフィーちゃんも食べちゃう!」「私は食べられないよ?」…。「エナちゃん、クッキー食べる?」「食べるー!」……。「ねーねー、…
私は、この世界に生まれた時から、貴方に出会うと約束されていた。この世に偶然など、一つもない。これは、全て神様が計画して作られた事で、それはとても儚き夢。なんて美しい、なんて壊れやすい。こんな意地汚い死の神へも幸せを与えてくれた。「この世界…
さらさら時間が落ちていく。掴みきれないの、その粒は。あと何回、会えるだろう。落ちていく、落ちていく、その粒を見ていく事しか出来ない俺は。あと何回、皆笑いあえるだろうか。この時間が、毎日が、刻一刻と過ぎて行く。その砂時計が、また巻き戻される…
「ね、ギア!クズハを負かすにはどうしたら良い!?」衰が険しい顔で叫ぶ。私は飲んでいたお茶をぶっと噴き出し、むせ返ってしまった。「げっほげほ…。や、急にそんな事聞かれても…」「じゃあブラッドはいつも何やると喜ぶの!?」そこに来るか。どうしても…
「嘘つき」狼少年は孤独だったそうな。嘘を吐きすぎて皆に嫌われて最後は死んだ。そういう話だってレインから聞いた。なんて可哀想。イルは「自業自得な話だ」って言っていた。そう思えないのは私だけ。皆自業自得だって思ってる。彼は嘘つきだ。いつか死ん…
ティア:公園でレインとイルがシーソーに座ってるんだけど、レイン「昔はイル兄ともよくやったよねー、ズッコンバッコン」イル「……ギッタンバッコンだろ」という会話が聞こえてきて横にいたルカが「フゴッwwww」って奇声を発しながらサンドイッチ吹いた衰:こ…
「あれ、今日は眼帯付けてないんだなー」 知らない奴が話しかけてきた。 黒髪の、かっこいい男の子。 「…別に付けてなくたって良いでしょ。私の勝手じゃん」 「…ん?レイン?」 うるさい、その名前で呼ぶな。 「その名前で呼ぶな!私はノア!しかもあんた、…
私は人と少し違う感情を持っている。 それは、コア先生にとっては「ふわふわした問題で、他のもっと知らない人も持っているから、心配しなくて良いよ」というもの(?)らしい。 でもね、私にとっては凄い重要な悩みなんですよね。 この前、久しぶりに学校へ行…
レイン所持能力「目を壊す」 相手の視力を自分の物にできる。レインに視力を取られている間は、奪われた対象は目が見えない。動物にはできない。 イル所持能力「目を直す」 物を最初の形(材料)まで戻すことができる。たとえば、カレーならばそのカレーの材料…
「わああああああああ!!!!!!」 とある学校の廊下に、男子生徒の悲鳴が響き渡る。 生徒はその叫びに反応し、まるで蛆でも湧くかの様に悲鳴がした方へと集まる。 そこに少年が立っていた。 カッターを持って、血だらけで。 いや、その少年の血は彼自身の…
オリジナルメカクシ団 雨夏 星羅(15歳) 泡沫 亥瑠(17歳) 神楽所 雫(14歳) 夏風 光(14歳) 華楽(14歳) 那波多目 樟葉(17歳) 水前寺 由良(16歳) ラフィーナ・エルフィ(13歳) コアクロス・ガナード(28歳) Monthly of Name 睦月 陸(16歳) 如月 香奈恵(16歳) 弥生 …
私はいつからか、年を取らない体になってしまっていた。 それはいつの事だったかは忘れたけど、取り敢えずとても不便だ。 何故なら、私は死ねない。 人は若い頃は皆早死には嫌だ、などと言う。 けどこの歳までいくとわけが違う。 自分から、早死にしたかった…
『何故人間が、ワタシと仲を築こうとする』 ある少女が、『死』を制する者の前にやって来た。 「…だって貴方、とても寂しそうな顔をしている」 少女はとても澄んだ瞳を、『死』向けて話しかけた。 『死』は既に死んだ少女ち話す事を許さない。 だが彼女はそ…
「ねぇ、貴方はあっちの皆がいる方へ行かないの?」 とても綺麗な顔立ちの少女が、俺に話しかけてきた。 「…俺の左目の傷見て怖がって、誰も遊んでくれないんだ。お前もあっちに行った方が、身のためだぜ…」 俺は突き放す様な言い方をした。 その方が彼女に…
「うわあああああああん!!!!!!」 私はこの実験施設で生まれた。 「あ…、あの…ごめん…なさい…。そんな事するつもりじゃ…」 だから、家族の記憶なんて無かった。 『あれにはまだちゃんとした能力が備わっていませんね…』 『施行手術の副作用でしょうね、…
「あ、おはようお姉ちゃん」 「…おはよう」 私は人と喋るのが苦手だった。 「…何でそんなにボソボソ喋るのよー。もっとハキハキ喋んなきゃわかんないー!」 だから妹と喋るのも苦手だった。 「わ、私だって、好きでこんな喋り方してるんじゃ、ないんだから……
真っ白な部屋。ぽつり。 誰もいない部屋。ガラン。 一人ぼっちで待つの。 お友達。 来る人は先生だけ。 私の手の針を取り、 笑ってみせた。 お友達? 青い空の下。ふわふわ。 緑の葉の中。ざわざわ。 誰も、いない。いないばぁ。 私の楽園に来てよ! 病室107…
何故、この世界に生まれたのだろう。 何故、死なずに生きているのだろう。 何故、手首を切ってしまうのだろう。 いくつもの「何故」が、俺の頭の中で何回も過る。 「答え」を探しても見つからない。 そんな毎日が過ぎ、つまらない世界との睨めっこが続いた。…
暑い。暑い。 毎日がただ暑いで塗りつぶされている気がする。ラフィーはそんな事を心の何処かで考えていた。 「(ていっても、私がパーカー着てるのがいけないんだけどね…)」 相変わらず気分が晴れない。いつまでこんな狭く、白い、なんの面白味も無い世界と…