小説と独り言

趣味で書いているオリジナルキャラの小説と、なんか愚痴ってます

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

鼻歌

「〜♪」 私の隣にいる相棒が鼻歌を奏でる。 いつもはむっつりとした無愛想な奴で、鼻歌すら歌わない可愛げのない相棒が、珍しく鼻歌を器用に奏でる。 「ご機嫌だねぇ、なゆ。何かあったの?」 隣で気持ち良さそうにそよ風にあたるパートナーに話しかける。 …

おめでとう!!!!!!

君が生まれた日に私たちと出会う約束をされた君。 本当に出会って良かったって思うよ。 君を助けることができたし、励ますこともできた。 それに励まされたし、一緒に楽しむこともできた。 そんな君に最高の言葉を贈ろうか。 Happy Birthday,ななっち!!!…

化け物少女と化け物少年

「…すげー退屈…」 緑の少年がイスに座ってうめいた。 「しょうがないよ、だって閉じ込められてんだもん」 その少年の言葉に白い少女が応える。 二人とも”普通の姿をしていれば”人間に見えるのだが、”普通の姿”ではないためこうして村人に襲われて監禁されて…

感情のない彼女の修正項目

私、ベッドに座った時初めて『柔らかい』って思った。 ふかふかで、今までにない楽しさが心を埋め尽くした。 食べ物を食べた時初めて『美味しい』と思ったり、『マズい』って思ったりした。 他にも『辛い』とか『甘い』とか『苦い』も思った。 でもこれだけ…

Ti piaccio?

どういう意味かわからないけど、急に彼は酒を飲みだす。 酒に弱い彼が自ら酒を飲むなんて何かあったのだろうか、なんて思う。 酒を飲むといつものあのプライドの高い彼は何処に行くんだろう、なんて思う。 一緒にいても飲まない癖に、都合のいい奴だなんて思…

むにむにしてると怒られる彼氏

相変わらず鬱陶しいと思う。 「ミラージュ〜遊ぼ〜」 だんだんと苛立ちが募る。 「ねーってばー…」 「煩いって。あっちいってろ」 彼にあっち行ってろと言うように手をひらひらさせる。 カレルは「む…」と唸り、少しの間だけ俺の側から離れた。 これで何事も…

体温

ほんの少しの出来心だった。 『彼の手を握ったらどういう反応するのか』 本当に少しの悪戯心でもあった。 後ろから抱きしめたり、唐突にキスをしたりすると普段は見せない真っ赤な顔見せてくれるから。 きっと手を握ったら同じように可愛い反応を見せてくれ…

そんな彼奴が嫌い…ではない

「なんなんだよ彼奴!!!!」先程カレルに口説かれそうになった。むかつくくらい、綺麗な顔で。なんなんだ、いったい。「ったく…、思いっきり殴ったけど大丈夫かな…」こんな20後半のおっさん口説いたところでなんになると言うんだ。頭の中で色々な思考が巡…

秘密基地

今日は何故か古い友人と一緒に森の奥にある廃墟と化した建物に来ていた。私がずっと家に引きこもっていた事もあり、全然会いに来なかった友人がそれを見兼ねて外へ出そうと思ったのだろう。全然会いに来なかった癖に、という思いが頭に過る。「ほら!着いた…

なんていう症状ですか?

珍しくレインが俺に相談してきた。レインはいつも無表情で必要以外の事に自ら口を開くことが滅多にない。そんな彼女が珍しく相談してきたからからには何か深刻な問題でもあるんだろうか。あの彼女でも何か原因不明な事があるとは少し珍しいが。「い、イル…相…