小説と独り言

趣味で書いているオリジナルキャラの小説と、なんか愚痴ってます

秘密基地

今日は何故か古い友人と一緒に森の奥にある廃墟と化した建物に来ていた。
私がずっと家に引きこもっていた事もあり、全然会いに来なかった友人がそれを見兼ねて外へ出そうと思ったのだろう。
全然会いに来なかった癖に、という思いが頭に過る。
「ほら!着いたぜ!」
道と呼ばれるほど道には見えない所を通り、足がもうそろそろ限界を迎えようとしていた時に友人が私に声をかけた。
汗だくになっている顔を上げると、そこにはいかにも「入るな」と言っているようなゴツゴツとした大きい建物が建っていた。
いや、入り口に既に「Don't In‼︎」と書いてある。
「うわあ…。え、待て。え、ちょ、これに入るん?え、まじ?本気?」
「ん?本気」
友人(今からは秋人と呼ぼう)は、爽やかな笑顔で私に言った。
逃げたい、私の心の中をその4文字だけが埋め尽くした。



続きます。