赤と緑
「殺してやる!!!!!!!!」
彼女の口から出るとは思えない様な言葉が出て来た。
いつもは能天気な性格を見せているが、やはり化け物。
獲物を猟る様な化け物の目にゾクゾクする。
「Han?今組み敷かれてるのはお前だぞ?どうやって殺すってんだsignorina」
持っていたナイフで彼女の首筋を浅く斬りつける。
切れた所から鮮血が垂れる。
「The monster punk...!!!!」
顔に悪魔のタトゥーが浮かぶ。もう一人の『彼女』が出てきた証し。
もうそろそろやめないと殺されそうだ。だけど、
「いいね…殺りあおうってか…??」
同じ化け物同士。どっちが先に死ぬか真剣勝負だ。
隙を見せれば彼女はきっと噛み付いてくる。
…ああ、ゾクゾクする。
その緑色の目を俺に見せろ。
そして、痛みに揺らげ。
彼女の赤をその目に示せ。
殺せ。『彼女』が出て来る前に。