言の葉幻想
ちくちく、痛い。
私の心にナイフが刺さる。
まあ、いつもの事なので絆創膏は要りません。
貴方は知らず知らずに私の心にナイフを投げるの。
ああ、痛い。すごくいたい。
お医者さんはこう言うの。
「既に手遅れ」と。
まあいつもの事なので、大変な手術は要りません。
別に死にはしない。
だけど死に繋がる。
たったひとつの言の葉があなたを「死」へと追い詰める。
私を「無」へと変えていくの。
だから何も考えない。
考えたくない。
明日も憂鬱。
行きたくない。
生きたくない、と叫ぶの。
「もう末期です」
全てが手遅れになる前に、貴方の言の葉を変えて。