小説と独り言

趣味で書いているオリジナルキャラの小説と、なんか愚痴ってます

元魔法使いのぼっち男(28)

「あいつ…何処行きやがった!!!」
この広い廊下の中に馬鹿でかい声が響く。ドスの効いた声は聞くだけだと怖く感じるのだが、本人の目の前で聞くと全然怖くない。
俺は大抵そんなやつだ。
「ミラージュ!!!!!てめえ!!!!今日という今日は許さねえ!!!!!」
アホらしい文章が耳に入る。
最終的には許さないが入るあいつの言葉は馬鹿丸出しだ。
笑える。
さて、もう全然使えない魔法でどう懲らしめてやろうか。






「ディーノ…お前さあ…どおおして、引きこもりになったかなあ…」
後ろで苦労ばかりかけているソランという少年が俺に話しかける。
引きこもりというワードは嫌いだ。
大切なロボットを造っているだけで引きこもりと呼ばれる。
「ソラン…お前、これ見てわかんない?俺は今ロボット造ってんの。わかる??」
「一回言えばわかる。でもさ…魔法使えないからってなんでまたこの国?納得がいかないよ」
狼の様な鋭い目をこちらに向けながら言う。
「…いいじゃん…なんでもいいだろ…」





身体がガタつくけど、なんとしても造ってみせる。なんとしても。