そしてまた君の夢を見る。
また、あの夢だ。
水の中で独り、落ちて行く夢。
何回見ただろうか。
もう見飽きてしまったよ。
でも、
手をつかんでくれる人なんていないの、わかっているだろう?
だって、此処には誰も来ない。
わかっているはずだ。
だって、僕は裏切った。
家族を、親友を、大切なあの人を。
ありきたりな話しだね。
わかっているさ。
ああ、わかっているとも。
そして、また、君の夢を見て沈んで行くんだ。
わかってなんか、いなかったのに