魔法使いの彼方
昔々、遠い昔のお話。
ある少女が立っていました。
少女は夢を見ていました。
「Θέλω να δω τον κόσμο.(世界を、見てみたい。)」
魔法使いの少女は、自分の殻を割って外へと出ました。
見たことのない世界。
自分の想像より遥かに広い世界。
人間の優しさ。
醜さ。
汚さ。
美しさ。
全てを知ってしまった少女は酷く愕然としました。
「Αυτός είναι ο κόσμος που μου ευχήθηκε ...;(これが、私の望んだ世界…?)」
やめてほしい。
お願い。
私の世界を返せ。
「少女は目を血に染めた」