小説と独り言

趣味で書いているオリジナルキャラの小説と、なんか愚痴ってます

恋をした

「自分に恋愛なんて似合わない」

なんて決めつけるのは少し早かったか。

まぁ、「化け物の血」を継いだ私を見てくれる人なんて誰もいないとか思ってたりもしたしね。

まさか見てくれてるとは思わなかったわ。

誰だって、そう思うはずでしょ?

「綺麗事」と知っていたって、誰かが自分に「恋をしてる」なんて知ったら赤面しない筈がないものね。

阿呆だね、私。

あ、でもそれが「嘘」だったら?

その時はどうしようか。

私は十分な仕返しはするけどね。

自分の特技の悪戯で。

その時の表情と反応が楽しみだ。

あ、別に振られたとはまだ決まっていないわけだし。

もう少しだけでも、「彼」の反応を見ていてあげようかしら。

そんな事を考えていた、私が苦手とする数学の授業の時だった。

少し離れた席では、名前も知らない「彼」が相変わらず、飽きもせず私を見ているのです。