二人には恐怖という感情があった。 自分が誰なのか、何者なのかという恐怖と、ある過去の記憶に捕らわれて逃げ惑う恐怖。 それが二人を構成していた、二人を鎖で縛っていた。 お互いに依存し合い、傷を舐め合い続ける事で取り敢えずは関係を保っていた。 た…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。