小説と独り言

趣味で書いているオリジナルキャラの小説と、なんか愚痴ってます

意味無き青年の言葉

生きる、それがどういう事なのかいまいち理解できなかった。
多分、私の生涯を通しても意味を知る事が出来ない言葉だと思う。
何故、こんな自分がこの世界の理を得て生きているのか。
何故、こんな自分がこの世界に生まれてきたのか。
何故、何故。
沢山の何故が頭の中で根を張って引っこ抜いても引っこ抜いても生えてくる雑草のように沸いてくる。
考えたところで無駄な労力だ。
答えは出ない。
なら死ぬ、とは?
生きる事に意味を得られないなら死ぬ選択だって取る事が出来る筈だ。
そう、言われた事がある。
答えはNOだ。
私は生きる事に意味を見いだせないだけで死のうとは思わない。
死が怖い、恐ろしい。
死んだ先に何があるのか、あの死んでいった人達の虚ろな目の先には何があるのか。
キリスト信者は「天がある、光がある、神がある」と分厚い聖書という書物を小脇に抱えて熱弁している。
私には、闇しかないとしか言いようがない。
あの様に、無様に、成す術もなく只死に怯えながら争う事も無意味になってしまう彼らに、光などない。
光が有るとすれば少量の光があの目に差している筈だ。
死には抗えない。
それ故に死が怖い。
あれだけ楽しく必死に生きていたとしても死は直ぐにそれを闇に葬ってしまう。
なら楽しく生きる事も無駄ではないだろうか。
「そんなの面白くないじゃないか」と、誰かが私を指差して言った。
私は、そう思ってしまうのだ。